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ペンギンのリーダーシップ論?『カモメになったペンギン ジョン・P・コッター著』

山小屋の本棚

こんにちは、ゆる登山家です。

すっかり秋も進み、冬間近になってきましたね。登山ができる日が少し減って、じっくり読書にふける季節がやってきました。

今回は、ジョン・P・コッターの『カモメになったペンギン』を紹介します。

ジョン・P・コッター氏はPanasonicの創業者である松下幸之助の経営手法を研究し、『幸之助論』という著書でも有名なアメリカの学者・経営コンサルタントです。

そんなコッター氏が書いた『カモメになったペンギン』は本当にペンギンの生態を研究したわけではなく、危機に遭遇した集団がどのような組織運営をして危機を脱するべきかをペンギンを用いた寓話で説明した本です。

ペンギンのしぐさや考え方に人間臭さがあって、イメージしやすく物語にスッと入っていけます。

組織を危機から救うにはどうするのがよいのか?

それでは読んでいきましょう。

 





あらすじ

物語はある1羽のペンギンが「自分たちが住んでいる氷山が、少しずつ溶けていて次の冬の嵐には耐えられない」ことに気づいたところから始まります。

周りの仲間はそんな話に聞く耳を持たないので、話を聞いてくれそうな1羽のリーダーにこの事実を伝えます。

リーダーは現状をみて危機を理解し、他のリーダーにも伝えて問題解決に動こうとするのですが、既得権益や慣習が障壁となって中々進みません。(人間界でもよくありますね)

最後はペンギンたちの考え方や行動を変え(組織変革)て無事、危機を乗り越えるのですが、「何が成功のカギとなったのか?」が本書のメインテーマになっています。

組織変革のカギは?

コッター氏が寓話を通して伝えたい組織変革のカギは次の8つになります。

  1. 危機意識を高める
  2. 変革推進チームを作る
  3. 変革のビジョンと戦略を立てる
  4. 変革のビジョンを周知徹底する
  5. 行動しやすい環境を整える
  6. 短期的な成果を生む
  7. さらに変革を進める
  8. 新しい文化を築く

この8つのポイントの中で1・4・5が特に大事かなと個人的には考えています。

社会に出て組織を動かそうとすると、本当に「世の中色々な人がいるなあ」とある意味感心してしまいます。(協力的な人、無関心な人、自分だけは苦労したくない人、人の意見を聞きたくない人等々)

その中で、まずは「進む方向を決めて共通認識にする」ことが大事ですね。そして、行動できる環境があれば「ひとまず物事が進む状態」にはなるのかなと思います。(共通認識を持つのが、一番難しい気もしますが・・・。)

物事が進み始めれば、後は改善しながら継続することでいわゆるPDCAが回るというところでしょうか。(経営コンサルっぽい表現になってしまいますね・・)

まとめ

コッター氏は本書の結びに「感じ方を変えれば、行動を大きく変えられる」と伝えています。

何かが上手く進まない時はこの言葉を思い出してみるといいかもしれないですね。(現状を違った見方でみてみる、他人の目線を想像してみる等)

物語の登場人物や出来事を現実の生活になぞらえて考えてみると、色々な学びがあると思います。

「組織変革」という言葉は堅い感じがしますが、物語自体はほのぼのとしてるので2時間くらいあればサクッと読み終えられます。

組織運営の考え方を学ぶ第一歩として、読んでみてはいかがでしょうか。

ではでは。

 


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