GWに入り、春の陽気も強くなってきたこの時期、以前はこれくらいの時期になると「五月病」という表現もよく聞きましたね。
新しい環境に慣れるために一生懸命に生活していると、気づかずに疲労やストレスをため込んでしまっていて、5月くらいに憂鬱な気分になってしまうという症状です。
私も転勤を繰り返しているので、新しい生活環境や人間関係にさらされることが多いのですが、何度繰り返しても最初の数ヶ月は疲れ果ててしまいます。そこから持ち直していつも通りの生活に近づくのですが、やっぱり少しでもメンタルを疲労させすぎない方法を今でも知りたいと思っています。
今回、筋トレや筋肉に関する発信をし、情熱がハンパじゃないTestosterone氏の著作『心を壊さない生き方』から、メンタルケアのポイントをお伝えしたいと思います。
そもそもTestosteroneって?
筋トレが好きな方にはおなじみですが、もしかしたらTestosterone氏を知らない方もいると思いますので、まず著者紹介をします。
1988年生まれ。学生時代は110キロに達する肥満児だったが、米国留学中に筋トレと出会い、40キロ近いダイエットに成功する。大学時代に打ち込んだ総合格闘技ではトッププロ選手と生活をともにし、最先端のトレーニング理論とスポーツ栄養学を学ぶ。日本の筋トレ不足を憂い、筋トレと正しい栄養学の知識を日本に普及させることをライフワークとしている。
本書執筆者紹介より
そんなTestosterone氏は、本書でも所々で筋肉名言?を発しています。
「ベーベル、ダンベル!好きだ!結婚してくれ!」はネタでもさすがに笑います。
そんなTestosterone氏が精神科医の岡琢哉氏とともに薦めている、メンタルケアはどういった物でしょうか?
永遠に生きると思って食事管理しろ!
「食事管理なんて当たり前!」と感じてしまうと思いますが、分かっているようで分かってない、できているようでできていないのが食事・栄養管理だと私も思います。
本書では、BMI(体重kg×身長m)とうつ病の関係については相関関係があると説明されています。BMIが高いから(低いから)うつになるというわけではなく、うつ病になってメンタルが崩れていると食生活も乱れてBMIが乱れる可能性があるということの様です。
なので、食生活を整えてBMIを適正に保つようにするとメンタルも安定しやすいよってことですね。
本書では食事管理のツールとして「マクロ管理法」が推奨されています。
マクロ管理法とは、アメリカで広く取り入れられている方法だそうで、PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)の摂取割合を調整する方法だそうです。
「そんな計算するの面倒くさい!」と思いますよね。安心してください。本書では「マクロ管理法計算式」で簡単に算出できるウェブサイトも紹介されています。
ちなみに私(40代)は結構食べ過ぎていると思っていましたが、総摂取カロリーが少し少なく、タンパク質も不足していました。
結構自分の実感とはズレがあるかもしれませんね。
BMIは直接メンタル状態に影響するわけではないと、本書で説明されましたが、「果物や野菜を多くとることは幸福度を高める」ということは研究結果として発表されているそうです。
個人的な感覚としても、最近果物を食べるようにしたらなんとなくメンタルが落ち着いているような気がします。
本書では新鮮な果物の方がいいと紹介されていますが、あまりこだわりすぎず、少しずつ食べる習慣を目指した方が良さそうですね。
睡眠時間を死ぬ気で確保しろ!
次も当たり前と言えば当たり前ですが、以前に適応障害になった私の経験上からもお伝えしたい内容です。
筋トレマニアのTestosterone氏が「ハッキリ言って、筋トレよりも大事」と主張しています。まあ日本は先進国の中でも特に睡眠時間が短いというのは結構有名な話になりましたしね。
睡眠効率が下がると死亡率が高まり、病気やうつのリスクも高まるという研究結果が出ているそうですが、どうすれば良い睡眠がとれるんでしょうか?
本書で紹介されているポイントは
- 大人は最低7時間以上
- 平日・休日ともに同じ時間に就寝・起床する
- 日中に日光を浴びて、夜は強い光を避ける
です。
睡眠に関する研究は、近年注目されているようで、別の書籍ですが『熟睡者』という本はかなり詳しく良い睡眠について説明しているので、そちらもオススメです。
二つの書籍でも上の3つのポイントは共通の内容ですね。
私がメンタルを病んでいた頃、一番辛かったのは「しっかりと寝れない」ことでした。私の場合は、
朝起きて体がだるい → 今日は早く寝よう → 22時に布団に入る → 1.5~2時間おきに目が覚める → 朝起きて体がだるい → 今日は・・・
のループを繰り返していました。最初は単に寝付きが悪いだけだと思って、少し強めの酒を飲んだりしていましたが、全く変わらず、「もう無理だ・・」と最終的には精神科に行くことになりました。
精神科で適応障害と診断を受けるまで半年くらい、粘ってしまいましたが、処方された薬を服用して治療を続けて同じく半年くらい経過して、久しぶりに「よく寝れた・・・!」と感じるまで回復できました。
あの時の感覚は今も忘れません・・。本当に睡眠の重要性を実感しました。
私のように不眠の症状が出てしまうと、自分ではコントロールできなくなってしまいますから、本書でTestosterone氏が伝えているように、疲れた時は「死ぬ気で睡眠時間を確保しろ!」と心で唱えながら3つのポイントを押さえて生活した方がよいでしょう。
皆さんホントによく寝ましょう!
ストレス社会で生きるために
今回は筋トレマニアで有名なTestosterone氏の『心を壊さない生き方』からメンタルケアのポイントを少し紹介しました。
こういった書籍は、結構「当たり前」と感じることが書かれていることが多いですが、本書はその「当たり前」の重要性を多くの研究結果を交えて紹介しており、説得力があります。
そして、Testosterone氏の所々にある名言(迷言?)で肩の力が抜けて、読みやすいです。
本書では紹介したポイント以外にも、様々なメンタル症状(うつ、依存症、適応障害、強迫症など)を自己診断するチェックリストや精神科医の岡氏による助言が載っていますので、多くの人に参考になると思います。
無理せず、しっかりと生きていきましょう!
ではでは。
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