こんにちは、ゆる登山家です。
今回は、スイス人実業家ロリフ・ドベリの『Think right』とご紹介します。
ドベリ氏は航空会社のCEOとなったり、ビジネス書の要約を提供するオンライン・ライブラリー「get Abstract」を設立する等バリバリのビジネスマンで、ある集まりに参加した時に「企業のCEOが繰り返しおかしてしまう間違い」について話あうことあったそうです。
そのことをきっかけに認知心理学を学び、ドベリ氏が考える「思考の落とし穴」についてまとめたものが本書になります。本書で考える「思考の落とし穴」とは【合理的に考えたり、論理的で理性的な行動をとろうとしたりする時に、一定の法則に従って陥る推論の誤りの事】です。
本書には52の「思考の落とし穴」が紹介されていますが、その中で直感的に動いてすぐに失敗する私が厳選する5つについて紹介したいと思います。
それでは読んでいきましょう!
選択のパラドックスのワナ
まず一つ目は選択肢のワナです。
皆さんは買い物をするときにどれくらい選択肢があったら、100%満足する物を選ぶことができますか?
現代は様々なモノ・サービスが充実していて恐ろしいほどの選択肢がありますね。アマゾンや楽天等のECサイトで探せば見つからないものはないような気がします。ページを追っていくだけで1日が終わりそうです・・。
それだけに選択肢が多すぎて結局何がいいのか分からなくなりますね。それが選択肢のワナです。
選択肢が増えると不幸になる理由として、本書では次の3つを挙げています。
- 選択肢が多すぎて考えるのをやめてしまう
- 選択肢が多すぎて間違った決断を下してしまう
- 選択肢が多すぎて不満を感じる
一つ目は個人的にものすご~~くに分かります!結局選択肢をみすぎて、最後は「これでいっか!」となる感じですね。(私のよくやる失敗です)
二つ目は多すぎる選択肢にストレスを感じて、当初の自分の選択条件を絞ってしまった結果「満たされない」状態になることです。(これもよくある)
三つ目は多すぎる選択肢に対して自分の決断が正しいか自信が持てなくなって、不満に感じる状態ですね。(あるある)
別の書籍ですが『選択の科学 S・アイエンガー著』では【人間が正しく選択できる数は5±2】とも言われています。
結局、過ぎたるは猶及ばざるが如しってことですね。
お返しの法則のワナ
二つ目はお返しの法則のワナです。
これは人間関係で特に使用されやすい方法だと思いますが、「返報性の法則」とも呼ばれますが、人間は「恩を受けると負い目を感じて、お返しをしなければ」と考えます。心理学の研究でも証明されていますね。
これを利用して接触してくる人がいるので、無用な接待などを受けると自分の立場やメンタルがしんどくなりますよってことですね。
タダより高い物はなし!
基準比率の無視のワナ
3つ目は統計的な見方のススメです。
ですが、それほど難しく考える必要はありません。
【基準比率の無視のワナ】を簡単にいうと【起こる可能性が高いのは比率が高い方だよね】ってことです。
当たり前でしょ!って思った方が多いと思いますが、実際には思い込みの強い方を信じたりします。
極端な例をとると、宝くじを買って当選を夢見ることも同じです。1等の当選確率は1/1000万といわれています。それでも宝くじを買う人は「自分は当たるかもしれない」と思って買ってると思います。これがまさに【基準比率の無視のワナ】ですね。(まあ、私も宝くじを買うときがありますが・・・。)
可能性を信じることも大事ですが、本当に大きな決断(家などの高い買い物や大きな投資等の取り返しが困難なモノ)するときは心にこのワナがあることを刻んでおかないと大きな後悔をするかもしれません。
比率が高いのはどっち?と問いかけよう!
過剰行動のワナ
4つ目は何かトラブルが起きた時に心得ておきたいワナです。
トラブルに巻き込まれて判断を迫られたときに皆さんはどうしますか?
どうしても「何かしないと!」と行動に移してしまいがちですが、実際は何もしない方が上手くいくケースが多いとドベリ氏はいいます。大昔の狩猟時代にはすぐに行動を起こした方が生き延びるケースの方が多かったため、このような性質が残っているのだとか。
私は性格上、判断するのに時間が必要なので仕事で急な判断を迫られたり、上司から行動を迫られると「もう少し様子を見てからでいいのになぁ」なんて思ったりします。現代ではすぐ命に関わるようなことはほとんど起こりませんから。(説明しても伝わりませんが・・・)
即行動!はちょっと待て!ってこと
帰納的推理のワナ
最後は私も株式投資ではまったワナです。
簡単に言うと一時的な事象をすべてに当てはめて考えてしまうということです。
例えば、【A社の株が爆上げ ⇒ 数か月爆上げ ⇒ 「もうA社は下がらない」から買い増し ⇒ 暴落】って感じです。私もこれに近いことをしてました・・・。(私の場合は元手がそんなに大きくないのでまだよかったですが。)
一つの事象で未来を予想しようとしても、まずできないと考えるクセが大事ですね。「今回はこうだったけど、これからはどうなるか?」と考えてリスクを減らす行動が必要です。
今は今!未来は未来!で別物ってことです。
まとめ
ロルフ・ドベリ氏の『Think right』から、直感的に動いてしまう私が厳選する【思考の落とし穴 5選】を紹介しました。
普段の生活の中で自然と考えてしまうクセの中に、間違いや後悔を生む【ワナ】があることを知ってもらえると嬉しいです。
本書にはまだまだ多くの【思考の落とし穴】が紹介されているので、「もしかして先入観があるのかな?」とか「なんか間違いが多い気がする」と思った方は是非、手に取って読んでみて下さい。
ではでは。
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