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先延ばし人間にオススメ!『人はなぜ先延ばしするのか? ピアーズ・スティール』

山小屋の本棚

少し冬の寒気が緩んで、低山ならできるんじゃないかと思える日が増えてきました。

山歩きをちょっとしたライフワークにしている私ですが、天気がよくて休日でもなんとなく気が進まなくて出かけられない日があります。「まあ、また晴れるだろうし、今日はちょっと疲れているし」なんて言い訳をしながらゴロゴロしてしまう時もあります。

そして、ふと「先延ばしの癖をもう少し直せないかな」と考えて、調べている時に今回紹介する書籍を見つけました。

今回紹介する書籍は『人はなぜ先延ばしをするのか』というダイレクトなタイトルで非常に内容が推測しやすいです。

著者のピアーズ・スティール氏は先延ばしとモチベーション研究の第一人者で、カナダ・カルガリー大学ビジネススクール教授。ミネソタ大学大学院でビジネスと心理学を研究し、先延ばしをテーマに博士号を取得されている方です。

先延ばしの研究ってあるんですね・・。はじめて知りました。

そんな先延ばしの研究に力を注いでいるスティール氏の長年の研究と多数の論文から導き出した「先延ばしの仕組みと先延ばしに打ち勝つ方法」が本書の書かれています。

「手軽な方法なら試したいなぁ」なんて典型的な先延ばし人間の気持ちで手に取って読んでみたわけですが、ホントにすぐにできそうな方法が紹介されていて驚きました。

色んな事にすぐに取り組むようになりたい人にオススメですので、さっそく紹介していきます。

 





先延ばし診断

スティール氏によると、先延ばしのタイプは3つに分けられるそうです。

本書には性格診断があるので、実際にやってみると自分のタイプが分かります。

タイプ別の特徴を物語形式で紹介しているので、本書内では登場人物名(エディー指数etc)で説明されていますが、簡単に分けると次のようになります。

  1. どうせ失敗すると決めつけるタイプ
  2. 課題が退屈でたまらないタイプ
  3. 目の前の誘惑に勝てないタイプ

1のタイプは「やっても失敗するだけだから、やる気にならずに先延ばすタイプ」ですね。ポジティブ心理学では「学習性無力感」と呼ぶそうです。この気持ちはわかりますね。自分の能力に見合っていないと感じている時は特にそうなる気がします。

2のタイプは「しなければいけないことにあんまり価値を感じないから、先延ばしするタイプ」ですね。退屈な仕事はなるべく後にしたいという気持ちも分かります。

3のタイプは「すぐ手に入るご褒美に衝動的に飛びついて、気がつくと先延ばしになっているタイプ」ですね。これは本当によく分かります。私の診断結果は3になりました。目の前の課題以外の他のすぐできることに目が行ってしまって、集中できないパターンが多いです。(こういったブログも書き始めるまでにすごく時間がかかります)

3つのタイプは誰でも何かしら思い当たる所があるんじゃないでしょうか?

それでは、本題の先延ばしを克服するにはどうしたらいいんでしょうか?

本書には様々な方法が紹介されていますが、私が「これはすぐにできそうだ」と感じた2つを紹介したいと思います。

すぐできる先延ばし克服法

すぐできる克服法として、次の2点をオススメしたいと思います。

  1. 注意コントロール戦略
  2. 生産的な先延ばし

1の方法は「目の前の誘惑の強さを少しでも弱めたり、目に映らないようにして、衝動に流されないようにする方法」です。スティール氏の説明では「誘惑の対象をなるべく具体的に認識しないようにすること」が勧められています。宮本武蔵のように対象を抽象的にみるのだとか。そして、「誘惑にケチをつける」こともいいそうです。例えば食べ物に誘惑されている時は、「あれはもうかび臭くなっているかもしれない」とか考えて、不愉快な可能性を意識すると衝動を抑えられるそうです。イソップ童話にも似たような話がありましたが、瞬間的な衝動は抑えやすいんじゃないかと思います。

2の方法は「目の前の課題にはすぐに取りかかれないけど、他の始めやすい課題から取りかかる」という方法です。「結局先延ばしと同じでは?」と思いますよね。確かに私もそう思いますが、スティール氏は「完璧主義に陥るあまり、ささやかな前進の可能性を閉ざすのは有益ではない。先延ばしの衝動に程よく歩み寄るのは悪くない」と説明しています。なんか言い訳っぽく感じるかもしれませんが、私の経験上も難しい課題にいきなり取り組む時は、それよりも少し簡単な事に取り組んで助走をつけるような感覚で始めると、すごくスムーズに取り組めると思います。助走をつけて、集中力も少し高まったところで、本題に取りかかれるので充実感も高い気がします。

 

まとめ~先延ばしは人類皆の悩み

今回は『人はなぜ先延ばしするのか?』から、先延ばしのタイプと克服法を一部紹介しました。

著者スティール氏によれば、先延ばしによる社会的損失はアメリカでは年間10兆ドルに上るという試算もあるそうで、単なる個人的な悩みだけでなく社会問題としても取り組むべき問題出そうです。(10兆ドルは桁が大きすぎて、実感がわかない・・・。)

私自身も色々なことを先延ばしにして後悔することが多々あるので、本書で紹介されている考え方や克服法は参考になりました。

本書には今回紹介した以外にも多くの克服法が脳科学の知見も取り入れながら紹介されているので、少しでも「先延ばし癖」を直したい方にはオススメです。

即実行で人生を充実させたい!

ではでは。

 


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