10月に入ってから、過ごしやすい日が増えてきてどんどん秋が深まっていますね。
もうすぐ山歩きができない季節に入るので、精神修養も兼ねて色々なメンタル系の本を読んでいきたい今日この頃。
今回は、世の中に定着しつつある「アンガーマネジメント」に関する本を紹介したいと思います。
私は、元々怒りを表面に出さずにため込んで心を病むタイプですが、世の中にはちょっとしたことで怒りを爆発させてトラブルになる人がたくさんいますね。
私からすると、簡単に怒りを爆発させてスッキリできるなんで逆に羨ましさがあるくらいですが、現実問題としてそんな「瞬間湯沸かし器」が近くにいると迷惑なのも事実です。
怒りをため込まず、かといって爆発させて周囲との人間関係を悪化させてしまわない方法が今回の書籍『怒りが消える 心のトレーニング』に紹介されています。
著者の安藤俊介氏はアンガーマネジメントの日本の第一人者であり、ナショナルアンガーマネジメント協会の最高ランクのトレーニングプロフェッショナルに選ばれているそうです。安藤氏の経験からアンガーマネジメントをすることで人生が変わると感じて、協会のお仕事をされているようですね。
本書には様々なアンガーマネジメントについて説明されていますが、その中からすぐに始められそうな方法と考え方を3つ紹介したいと思います。
それでは、読んでいきましょう!
そもそもアンガーマネジメントって?
最初に安藤氏は「アンガーマネジメントとは、怒りで後悔しないこと」と説明しています。
ロジャー・フェデラーというテニスプレーヤーがアンガーマネジメントを取り入れて、世界最高の選手として活躍することができた例を挙げて、怒りの感情で自分の才能を潰したり、チャンスを逃すことがにようにすることが「アンガーマネジメント」とアンガーマネジメント協会でも定義されているそうです。
確かに、会社員でも「能力があるのに、怒りっぽくて周りから距離を置かれている人」は結構いますね。私なんかは「活躍できる能力はありそうなのに、もったいないなあ」なんて思います。
日本でも今問題となっている「ロードレイジ(あおり運転などの運転中の暴力行為)」はかつてアメリカでも問題になったそうで、アンガーマネジメントはそういった面からも注目されたそうですね。周囲の人からは「そんなことで」と思うようなことで人生が狂ってしまう人もいますから、「単なる感情」として軽視することはできないですね。
それでは、アンガーマネジメントをする具体的な方法はどんなものがあるんでしょうか?
とっさの怒りを抑える方法
安藤氏はアンガーマネジメントでは「対症療法(思わずムカッときたときの怒りを抑える)」と「体質改善(ムダに怒らなくなる考え方)」の2つについて説明しています。
まずは、誰でも遭遇してしまう「とっさの怒り」への対応はいくつかあるそうですが、次の2つは私自身も実践してみて良さそうだと思いましたので紹介します。
- 真っ白な紙をイメージする
- タイムアウトで流れを変える
「真っ白な紙をイメージする」は怒りの感情が出た時に一旦思考停止するための方法です。
怒りの原因について考えると、怒りがエスカレートしてしまうため、イメージの力を借りて怒りの暴走を止めると安藤氏は説明しています。ただ単に思考を停止するといっても難しいので、「真っ白な紙をイメージする」ことがオススメなのだとか。イメージすることが大事なので真っ白でなくても「一色の具体的なもの」であれば構わないそうなので、自分の気持ちを落ち着かせる色をイメージすると良さそうですね。
私も心が乱された時には、この方法を試すようにしています。グッとストレスがかかった時に行うと少し落ち着いて次の仕事に取りかかりやすくなります。
「タイムアウトで流れを変える」は比較的よく聞くような気がしますね。「少し時間をおいて落ち着こう」という対応はよくあります。
安藤氏は怒りを感じた時には「一旦その場を離れる」ことで気持ちを落ち着かせることをすすめています。アメリカでのロードレイジ対策としても「ラン(逃げる)」ことを最初に学ぶそうです。「君子危うきに近寄らず」と同様に危険な状況からは距離を置くことが大事ということですね。
私も仕事上で怒りを感じた時は、少し席を立って廊下を歩いたりします。そうするとちょっとだけですが心の波が収まる気がしますね。
瞬間的な怒りについての対策もそうですが、そもそも怒りにくい考え方ができた方が楽な気がしますね。そうなるには、どんな取り組み方がよいのでしょうか?
ムダに怒らない方法
安藤氏は10個の「ムダに怒らない人になる人になる心の持ち方」を紹介していますが、その中から私が「すぐできる」と感じた2つを紹介します。
- 自分ルールを見直す
- 過度に他人に期待しない
まず一つ目は「自分ルールを見直す」ということで、「自分の持っているルールと世間の常識が一緒とは限らない」と安藤氏は説明しています。
誰かのルールを押しつけられてイライラした経験は誰でもあると思いますが、逆に自分のルールを他人に押しつけてイライラさせている可能性もありますね。最近は私もイライラを感じた時には、「自分のルールに囚われているかも」と少し考えてから行動するようにしたところ、心が落ち着きやすくなって怒りが長続きしなくなったような気がします。
2つ目は「過度に他人に期待しない」ということで、安藤氏は「他人への期待値を下げることで、怒りは抑えることができる」と説明しています。
「これをしてあげたから、相手はこうしてくれるはず」といった考え方をしていると、相手が思い通りの行動でないと怒りを感じてしまいますね。自分は自分、相手は相手といった考え方でいないと「自分ばっかり!」とか「相手は失礼だ!」といった不満や怒りが湧いてきますね。人間関係であまりドライになるのも味気ないかもしれませんが、「やらされ感」をもたないようにする事が大事だと安藤氏は付け加えています。
怒りは大事だけど・・・
本書では日本のアンガーマネジメントの第一人者である安藤俊介氏が、実践的な怒りを抑える方法などを紹介していますが、「怒りは悪い感情ではなく、人間に必要な感情である」ことも併せて説明されています。怒りがないと危険から身を守ることができなくなるので、必要なのですが「怒りの感情に振り回されて人生をムダにするのはもったいない」という主張を一貫してされています。
今回紹介したのは、怒りでソワソワしたり落ち込んだりしやすい私が「すぐできる!」と思ったに方法や考え方を紹介しました。
本書には「上手な怒り方」といった内容も説明されていますので、日常でのイライラや怒りの収め方に興味がある方は是非、手に取って読んではいかがでしょうか。
心穏やかに生きたい!
ではでは。
コメント