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禅の心で身軽に!『半分、減らす 川野泰周』

山小屋の本棚

こんにちは、ゆる登山家です。

最近のテレビやネットで「日本は貧しくなっている」といった表現がよく聞かれます。

個人的にはあまり実感がないですが、世界的には競争力がなくなっているということなんでしょうか。

そういわれても十分豊かなで、たくさんのモノに囲まれて生きているなと感じるこの頃です。

そこで、今回はモノが多すぎる現代日本でも心を軽く生きる方法についての本を紹介します。

『半分、減らす』著者である川野泰周氏は精神科医でありながら臨済宗の住職も務められているという、珍しい経歴の方です。

そんな川野氏は、精神疾患の治療にマインドフルネスを取り入れられていますが、川野氏によるとマインドフルネスとは「禅やブッダの教えを源流とする、心を整える手法」だそうです。薬物両方に匹敵する効果を発揮することもあるそうです。すごいですね!

本書ではマインドフルな生き方をするために、川野氏が勧める「半分に減らす」考え方のポイントを3つ紹介したいと思います。

それでは、読んでいきましょう!

 





なんで半分?

川野氏は半分に減らす意味を次のように説明しています。

  1. 指標として分かりやすいから
  2. 行動変容につながるから

「半分」というのは、厳密に考えるのではなく、「だいたい半分」という捉え方をするのが大事なようです。

そういう意味で「これくらいで半分かな」と意識すれば、気も楽ですし、「ごはんを半分にする」とか「服を半分にする」とか行動も変えやすいですね。

そして、川野氏は本書の趣旨を「ほどほどを意識した考え方と行動を心身に落とし込むことで、自らの健康を守り、同時により豊かな人生を実現する」としています。

その考え方の根本には仏教の「中道の精神」があるそうです。

この考え方は、私も日々忘れないようにしたいと思いましたが、一言で言うと「何事も偏らないように、心がけること」ということのようです。

仏教にはお釈迦様がすさまじい苦行をしても悟りが得られなかった経験から、「ほどほどが大事」と気づいたという話があるようですね。

それでは、どのように「ほどほど」にして、人生を豊かにしていけばいいのでしょうか?

食事をほどほどに

最近は健康ブームがあるので、ダイエット方法を紹介する動画や書籍が多いですね。

川野氏も健康寿命を延ばして豊かな人生にするために、食事をほどほどにして太りすぎないように勧めています。

食事を半分にする方法のひとつとして次の方法で「はじめの三口にまず集中する」事を紹介しています。

  1. まず目の前の料理を観察
  2. 一口目をゆっくりと咀嚼する

「料理を観察する」ことで唾液がでて、脳が食べる準備を整え、ゆっくりと咀嚼することで副交感神経が活性化することで胃腸の動きが活発になるそうです。咀嚼により満腹感を得やすくなるという面もあるようですね。

確かに日々忙しく過ごしていると、ゆっくり食事を味わうことを忘れがちですね。私も結構食べるのが早いタイプなので、気をつけたいところです。

紹介した方法で最初の三口をゆっくり味わうと、気がつくと食べるスピード全体が「半分くらい」になっていたということにつながるそうですので、少しずつ意識していきたいですね。

スマホをほどほどに

現代人で一番「やりすぎてしまう」ことといえば、やはりスマホの使用だと思いますが、川野氏はスマホの過剰使用について警鐘をならして、減らす方法を紹介しています。

川野氏はスマホの使いすぎによる脳の疲労を「脳過労」と呼んでいますが、「スマホから文字・映像などの膨大な情報が絶えず流入し続けて、脳の情報処理が追いつかなくなることで起こるもの」とされているそうです。

私も暇があると「なんとなく」スマホをみてしまい、気がつくと長時間経っている事がありますが、確かに何もしていないのにすごく疲れてしまっているときがありますね。

脳過労によって「脳の前頭葉の血流が減少し、物忘れが激しくなり、判断力や意欲が低下する」そうです。ただでさえ老化が進む40代にといっては完全に恐怖です・・・。(これ以上物忘れがすすむなんて)

スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツも「子供にはiPadをそばにおかない、スマホをもたせない」とい言っていたというので、やはり若年層も気を付けないといけないんでしょうね。

どれではどのように使用を減らすのか?

川野氏はデスク等の自分の身の回りに複数台のデジタル機器を置かないほうがよいと説明しています。

川野氏の病院に診察にきたゲームクリエーターはデスク上にPC2台、スマホ・ガラケーが置きながら仕事をしており、使用頻度が高いものだけをデスクに置くようにアドバイスしたところ、精神的な疲れが緩和されたそうです。

人間の脳がマルチタスクが得意ではないことからも、川野氏は「目に入る情報量を少なくするために、デジタル機器は使っていないものは視界に入らないようにする」ことを勧めています。

マインドフルネスの方法も、できるだけ外界の情報を遮断して「今ここ」に集中することで心を整える方法ですから、少しでも視界の情報を減らすことで精神的な負担を減らすことが大事ですね。

最初はなかなか難しそうですが、寝る前はスマホを少し離れた場所においたり、パソコンは使用時以外はちゃんと閉じておく事から始めると良さそうです。

おわりに

今回は精神科医であり、禅僧でもある川野泰周氏の『半分、減らす』から取り組みやすいポイント3つを紹介しました。

本書には、紹介した以外にも「物を減らす」「消費を減らす」「仕事を減らす」といった内容も盛り込まれており、仏教的な視点や医学的な視点を交えて具体的な方法を紹介されていますので、この記事で興味を持たれた方は、是非本書を手に取って読んで頂ければと思います。

豊かで物があふれた現代ですが、余計な疲れを感じずに心豊かに生きていきたいですね!

ではでは。

 


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