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読書の深みへ!『読書する人だけがたどり着ける場所 齋藤 孝』

山小屋の本棚

こんにちは、ゆる登山家です。

だんだんと秋になって、すこし涼しい日が増えましたね。

冬季は登山を控えるので、読書の時間が増えるので「どんな本を読もうかな」と色々と考えてしまうこの頃です。

私は恥ずかしながら、学生時代はほとんど読書をしておらず、社会人になる時に父から「なんでもいいから、もっと本を読んだ方がいい!」と勧められたのがきっかけで読書習慣がつきました。

読書習慣がついてから、なんとなく考えが深まったような気がしますが、読書する人としない人はどんな違いがあるんでしょうか?

今回は、テレビでもおなじみの齋藤先生の書籍『読書する人だけがたどり着ける場所』から、読書の意味と方法について少し紹介したいと思います。

それでは、読んでいきましょう!

 





なんで今、本を読むのか?

齋藤先生は読書を勧めるにあたって、「専門バカになってはいけない」としています。

齋藤先生が大学の採用面接をする際に「自身の教養になった本を3冊、専門外で教えてください」と質問するそうですが、その時に返答に困ってしまう人が多いのだとか。「自分の専門分野であれば・・」という方が多いそうですが、それでは「ただ専門分野が深いだけ」になってしまい、知識を生かせないということのようですね。

私の経験上でも、仕事で会った人で、自身の専門分野に強いけど、「なんか人間的には浅い」と感じてしまう人もいますね。

齋藤先生は「人類はホモサピエンス(知的な人)であり、知を多くの人と共有できるところがすごいところ」なので、知の積み重ねである本を読まないのはもったいないとしています。

自分よりも遙かに賢くて努力家な偉人が、必死で書き残した本が数百円~数千円で買える今の時代、さらにネットでできてしまう時代に全く本を読まないのは、確かにもったいないですね。

人間を深める

それでは、人間を深める読書とはどんな風にしたらよいのか?

齋藤先生は、人間を深める読書を次のように分けて説明しています。

  1. 思考を深める読書(内容を対話・レビューで思考を深める)
  2. 知識を深める読書(知識を増やして、幅広くつながる知識にする)
  3. 人格を深める読書(偉大な人の思想や名言に触れて人格を磨く)
  4. 人生を深める読書(生きるをテーマにした本から人生について考える)

齋藤先生は読書は『体験』であると主張されていて、思考を深める読書とは、読んだ本の内容を他人に話す・他人のレビューや自分のレビューで色々な反応に触れることと説明されています。

確かに読んだだけではあまり深く考えられませんが、人に話したりするとより記憶に残りますし、相手の反応でまた違った考えも得られるかもしれませんね。

知識を深める読書は、今までに知らなかった知識を知ることで『驚き』や『感動』し、知識の幅を広げる読書の事だそうです。ただ読むだけではなく、新しい知識の周辺知識や奥深さをイメージして、『驚き』や『感動』が読書体験となり深い読書になるということみたいですね。本書でも取り上げられていますが、「E=mc2」のような有名な方程式を知って、それがどんなことに応用されたのかを更に知ることで深みが増しますね。

人格を深める読書とは、偉人の書籍から偉人の感性や名言に触れて、その器の大きさを『感じ』て人間性の深みを作るということだそうです。この点については中原中也や夏目漱石の名作が取り上げられています。不朽の名作のような本では、文章だけをみると簡単なように思えますが、いざ自分ではどうかと考えると当たり前ですが、とても作り上げられない作品だと感じて、すごさが実感できます。

最後の人生を深める読書は、生き方や人生についての考え方を取り上げた書籍から『人生観を養う』読書のことです。有名な「論語」や柴五郎という会津藩士の生涯について書いた「ある明治人の記録」などから様々な時代背景での人生の考え方や苦難に直面した時の感情を知り、「自分の人生とは?」と考え込むことで深まっていくようですね。

今の日本はホントに平和ですが、80年前には大きな戦争中であり、その中で想像できない苦労をして生きてきた先祖がいて自分たちが生きていると考えると、「生き方」についてじっと考え込んでしまいます。

 

深い人、浅い人

本書では、齋藤先生が自らの経験も踏まえて「読書で深みを作る」方法を説明していますが、「浅い人」「深い人」は何が違うかについては、次の様に説明しています。

一言で言えば、教養です。雑学や豆知識のようなものではなく、自分に取り込んで血肉となっている知識とのこと。物事の本質を理解してそれらを使いこなして人格や人生に活かしている人が深い人です

色々と細かい知識を持っている人は確かに私の周りにもたくさんいますね。ですが、会話をして深みを感じる人は少ないです。私としては色々な知識を教えてもらえてありがたい面もありますが、「知っているだけ」の人が多いのかもしれません。

知らず知らずに自分も相手から「薄いな」と思われないように、色々読書を続けていきたいところです。

今回は齋藤先生の『読書する人だけがたどり着ける場所』から、読書の深みについて少し紹介しました。

本書には、齋藤先生が勧める名著が紹介されていますので、深い読書法と併せて興味のある書籍を読んでみても面白いと思いますよ。

秋の夜長に自分を深めたい!

ではでは。


 

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