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人望を集めるには?『人望が集まる人の考え方 レス・ギブリン』

山小屋の本棚

こんにちは、ゆる登山家です。

夏真っ盛りになりましたね。盛りすぎて熱波といってもいいくらいの暑さで、身の危険を感じてしまいますが、夏らしさを感じる部分もあります。

今回は人間関係に悩む人向けの、名著を紹介します。

本書は表面的な人間関係の築き方を説明しているのではなく、実用的な考え方や行動について説明しているので、「今悩んでいる!」という人にオススメです。

著者のレス・ギブリン氏はアメリカの経営コンサルタントで、第二次世界大戦で兵役を務めた後に営業職で成功を収めた人物です。そしてコンサルタントとして、軍隊や企業の組織で学んだ知恵を活かして名だたる企業をクライアントとしていたそうです。

この内容を聞くと、「軍隊式!?」みたいな印象がありますが、本書の内容は極めてベーシックな人間関係について説明してあります。

半世紀近く読まれている古典名著ということで、どんな世代でも受け入れられるのではないでしょうか。

今回は一応民間企業で管理職をしている経験も踏まえて、大事にしたいポイントを3つ紹介したいと思います。

それでは、読んでいきましょう!

 





人間関係の基本的なこと

まず、ギブリン氏は人間関係は次の3つのパターンしかないと、最初に説明しています。

  1. 求めているものを相手から奪い取る
  2. 求めているものを与えてもらうために媚びへつらう
  3. ギブアンドテイクの精神で公平な交換をおこなう

本書では3のギブアンドテイクの関係性を築いて、成功しようという内容です。

以前に取り上げた「GIVE & TAKE」に近い内容ですね。本書の方が古典だから、「GIVE & TAKE」の方が影響を受けているのかもしれませんね。

それでは、具体的にどんな方法でうまくいくギブアンドテイクの関係を築けばよいのでしょうか?

 

正論を説くよりも自尊心を満たす

一つ目のポイントは「相手の自尊心を満たす」です。

これは私自身も経験上、一番重要だけど意外と難しいと感じるポイントです。

ギブリン氏は「人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動する」としていて、「相手になんらかの行動をとってほしいなら、その自尊心を満たす方法を実行しよう」と説明しています。

これは、頭で分かっていてもなかなか実行に移せなかったりすると思います。

相手に行動してもらうためには、相手を尊重することになりますが、相手が自分の意見に真っ向から反対しているような場合はなかなか自分の方が折れて行動を促そうという気持ちになれなかったりします。(私の精神修養が足りないのかもしれませんが・・。)

ですが、他の人が相手に正論を正面からぶつけて、軋轢を生んでいる様子(いわゆる正論バカ?)を見る度に「あの方法は損しかないな」と感じます。

感情的に難しいと思いつつも、「相手の自尊心を満たす方が、最終的にうまくいく」ということは、頭に入れて行動したいところですね。

相手の自尊心を傷つけずに議論に勝つ方法は?

2つ目のポイントは「相手の自尊心を守りつつ、自分の考え方を受け入れさせる方法」です。

バチバチに人とやりあう議論が苦手な私にとっては、本当に心から知りたい方法です。

ギブリン氏は次の6つのルールの実践を勧めています。

  1. 相手に意見を述べさせる
  2. 答える前に少し間を置く(即否定の空気を作らない)
  3. 100%勝とうとしない
  4. 控えめな態度で主張する
  5. 第三者に代弁してもらう
  6. 相手の面子をつぶさない

大事なことは「相手の意見を聞いて、その意見を尊重しつつ、こちらの意見も検討してみてはどうですか?」というような姿勢で話し合うということではないかと個人的に思います。

これらのルールは一つ一つは特に難しいこともないのかなと思いますので、実際の議論や打ち合わせの場で落ち着いてこのルールを実践すれば、ただ意見をぶつけるだけよりも物事はスムーズに進む気がします。

本書では、アメリカ合衆国憲法を成立させたベンジャミン・フランクリンも控えめな態度で主張して交渉を常にうまく進めたという例も紹介されています。

「相手の屈服させるような交渉にはあまり意味がない」ということを心に刻んでおきたいですね。

相手の怒らせずに注意する方法は?

3つめは「相手にうまく注意する方法」です。

ギブリン氏は「注意を与える」という表現がいやな響きを持っているものの、「本当の目的は相手をおとしめることではなく、相手を向上させることである」と説明しています。

これは、本当に大事だと思います。

私の周りにも結構いますが、相手に注意する時は「相手に嫌な思いをさせることで、今後の行動を改めさせることができる」と信じているような人がいますね。

この方法では「嫌な気持ち」だけが残る可能性があります。

ギブリン氏はパイロットと管制官とのやりとりを例に挙げながら、相手に注意を与えて成果を上げるために次の7つのルールをあげています。

  1. 1対1で注意を与える
  2. ほめ言葉で前置きする
  3. 相手の行為に注意を与える(人格否定しない)
  4. 正しい方法を教える
  5. 要求ではなく依頼をする(脅すような言い方をしない)
  6. 注意は1回にとどめる(あとで蒸しかえさない)
  7. 友好的に話を終える

ここでも、やはり「相手を尊重して、頭ごなしに否定せず、前向きに協力できる雰囲気作り」が大事ということではないかと思います。

私は本当に小心者で、注意自体が苦手なので、このルールを実践できているかといわれると、困ってしまいますが、1・3・4・5はなんとかできているような気がします・・。

注意する側も注意される側もどうしても緊張感がありますから、落ち着いて前向きな姿勢となるように心がけたいですね。

良好な人間関係で大事なことは・・

今回は『人望を集める人の考え方』から、実用的な考え方・行動の3つのポイントを取り上げてみました。

本書で一貫して主張されているポイントは「良好な人間関係は互いの尊重が根本にある」ということではないかと思います。

本当に当たり前の価値観ですが、忙しい日常では忘れたり、薄れてしまう事があるような気がします。

自分と同じように相手にも自尊心・感情があるわけですから、相手の協力を得て自分の目的を達成するにはまず、互いに尊重のある良好な関係が必要ですね。

本書では、紹介したポイント以外にも多くのルールや考え方が、実例を基に説明されています。

「上司・部下との関係に悩んでいる!」「コミュニケーションを少しでもよくしたい!」と悩んでいる方は是非手に取って読んでいただきたい書籍です。

良好な人間関係で、穏やかに生きていきたい!

ではでは。

 


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