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ピリピリしてても良くならない!『ユーモアは最強の武器である ジェニファー・アーカー/ナオミ・バグドナス』

山小屋の本棚

社会にでて働いていると、仕事が忙しい時やトラブルが発生している時はどうしてもピリピリとした雰囲気で自分も周りも心が尖る時ってありませんか?

そういった状況を無くすことはできないかもしれませんが、そんな中でも仕事を上手く進められる人になりたいですよね。(私はなりたい!!)

今回紹介するのは、そんなピリピリムードも乗り越える方法を研究したジェニファー・アーカー氏/ナオミ・バグドナス氏の『ユーモアは最強の武器である』です。

著者のジェニファー・アーカー/ナオミ・バグドナス氏のプロフィールは

■ジェニファー・アーカー

スタンフォード大学ビジネススクールのゼネラル・アトランティックプロフェッサーで行動心理学者。目的と意義が個人の選択に及ぼす影響や、長期的な幸福をもたらすお金と時間の使い方、テクノロジーが人間の幸福にプラスの影響をもたらす可能性に関する研究の第一人者。(中略)時短料理の腕前にかけて、家族から「デリバリー・プラチナステータス」の評価を獲得している。

■ナオミ・バグドナス

スタンフォード大学ビジネススクール講師、エグゼクティブ・コーチ。フォーチュン100社の大企業の経営陣、取締役会、パートナー向けのインタラクティブなセッションを考案・促進する戦略コンサルタント会社を経営。(中略)保護犬の飼育に協力しているバグドナスの家には、次々に犬達がやってくる。犬たちは限りない愛情や笑いや癒やしを与えてくれる一方、彼女の持ち物をことごとく破壊してしまう。

本書著者プロフィールより

といった感じで、プロフィールにもしっかりとユーモアを加えている徹底ぶりです。

本書はスタンフォード大学ビジネススクールでの両氏が担当している人気講座を基に、ユーモアについて真剣に分析・考察しています。基本的にユーモアを丁寧に説明すると、気恥ずかしさを感じるようになるんですが、本書はそういった印象は少なく、終始「なるほど」「ガッテン!」て感じになります。

今回は本書から、ユーモアを活かすためのポイントを3つ紹介したいと思います。

それでは、読んでいきましょう!

 


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ユーモアの種類

著者たちは、ユーモアは様々な仕事や人間関係の質を高めると考えていて、ユーモアの種類について説明してます。

  1. スタンダップ(攻撃的・表現力豊か)
  2. スイートハート(親しみやすい・さりげない)
  3. マグネット(親しみやすい・表現力豊か)
  4. スナイパー(攻撃的・さりげない)

1の「スタンダップ」は天性のエンターテイナーで、笑いを取るためなら、少々事を荒立てるのもいとわないタイプだそうです。日本の芸人で言うと有吉弘行さんでしょうか。

2の「スイートハート」はひたむきで誠実なタイプで、さりげなく振る舞うことが多く、よく練った控えめなユーモアを好むタイプだそうです。漫才師のナイツさんが近い気がしますね。

3の「マグネット」はいつも上機嫌で、みんなのムードを盛り上げる能力に長けている、常に物事をポジティブにとらえ、人なつこく、明るい態度を失わないタイプだそうです。いとうあさこさんかなぁなんて自分は感じます。

4の「スナイパー」は鋭くて皮肉っぽい、さりげないユーモアを好む、笑いを取るためなら一線を越えるのも恐れないタイプだそうです。太田光さんか立川志らくさんのイメージです。

どうですか?

人それぞれ思い描いた人物がいたのではないでしょうか?自分はどのタイプか分かりましたか?

著者によると、ユーモアのタイプは絶対的なものではなく、「空気を読んで、その場にふさわしい態度や話し方に切り替えること」がユーモアを効果的に使うコツの一つとのこと。

周りの人がどんなユーモアを受け入れてくれそうか感じるスキルが必要ですね。場を間違えるとひどいスベり方しますから・・・。

とりあえず、この4つのユーモアのタイプを覚えておきましょう。

ユーモアの基本

著者はユーモアは「事実とミスディレクション(真実から目をそらさせる)が基本」と説明しています。

どういうことかというと、「無」からユーモアを生み出すのではなく、「事実」に対して「予想への裏切り」で生み出されるということのようです。「いや、そっちかよ!」っていうツッコミが入るパターンですね。

日本のお笑いではよく目にする気がしますが、どうして「事実とミスディレクション」でユーモアを感じるのか?

著者によると、ミスディレクションを認識すると、脳の前頭前皮質が活性化して問題解決に乗り出し、ユーモアを味わおうとするそうです。そして、それが解決すると喜ぶということですから、その違和感を解消した感覚が快感となって「面白い!」と感じるということでしょうか。

確かに、少しひねったようなボケがあると、ほんの少し考えて、「あっ!!」となった瞬間はなんとも言えない楽しさがありますね。

ユーモアの効果

そして、本書の最大のポイントである「ユーモアの効果」については、著者らは脳神経科学と行動心理学の観点から次のように説明しています。

まず、私たちが笑うと脳内で「ドーパミン(ハッピー)」「オキシトシン(信頼)」「コルチゾール(ストレス軽減)」「エンドルフィン(高揚感)」といったホルモンが分泌されるそうです。本書ではユーモアでホルモンカクテルが味わえると表現されています。確かに大笑いした後は、ちょっとした悩みは忘れれられますね。

そして、仕事上でユーモアを使うと、「パワー」「つながり」「創造性」「レジリエンス(回復力)」が強まるそうです。

つまり、仕事で少しユーモアのあることをするだけで、「周囲のストレスを抑えて、クリエイティブな仕事の質を高めながら、自分の地位も上げることができる」ということだそうです。

ちょっと言い過ぎでは?と言う感じもしますが、忙しい仕事中だからといって、ずっとピリピリしている人とは一緒に仕事をしたくないですし、周りも気を遣って仕事を進めにくいですのは確かですよね。

私も会社員で、色々な上司を仕事をしてきましたが、ユーモアのセンスが低く、怒ってばかりの人は、本人以外の仕事の質はすごく低い気がします。(さすがに指摘はできませんが・・・。)

著者らも伝えていますが、どんな状況でもユーモアを忘れないことが大事なので、ユーモアのタイプと基本を頭に入れて、自分も周りも気分をアゲられるように気を付けたいところです。

まとめ ~笑って人生を豊かに~

今回は、『ユーモアは最強の武器である』から「ユーモアがなぜ大事か?」という点について、基本的なポイントを紹介しました。

本書は、本当に多くの研究を引用して、ユーモアを理論的に説明しているので、内容の5%くらいしかお伝えできていません。

ユーモアの種類や効果・使う時の気を付ける点を研究だけでなく、たくさんの例を交えて分かりやすく説明されています。

著者らは最後は、人が亡くなる前に後悔する5つのポイントに合わせて、ユーモアの最大の効果を伝えています。そこは読む人によってそれぞれの捉え方になると思いますので、もう少し知りたいと思われた方は、是非手に取って読んでもらいたいです。

最後に本書で取り上げられていた言葉を紹介して終わります。

ユーモアは人類最高の宝物だ  ーマーク・トウェインー

笑って人生を生きていきたいですね。

ではでは。

 


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