”このブログを作り始めて2年くらい経って少しずつ、記事数が増えてきました。今後はもっと幅広いジャンルで読者の心に刺さるような、専門的かつ全世代的な内容を網羅していきたいと思います!”
・・・・・はあっ?
ってなりますよね。なんか意欲が空回りで、結局何がしたいのか分からない決意表明みたいな文章ですね。
やっぱり、文章にしても口頭にしても相手に伝えるにはフワッとした表現では伝わらないことが多いものです。社会に出ると、相手に依頼した仕事の趣旨が伝わっていなくて失敗するとか、相手を怒らせてしまうとか、そんな経験が山ほどでてきます。
そんな悩みの解消に役立つ書籍を紹介します。
ちなみ、最初の文章は私の本意ではなくただの例ですので悪しからず・・・。
今回紹介する書籍は馬場隆明氏の『解像度を上げる』です。
著者のプロフィールは
University of Toronto卒業後、日本マイクロソフトを経て、2016年から東京大学。東京大学では本郷テックガレージの立ち上げと運営を行い、2019年からFoudXディレクターとしてスタートアップの支援とアントレプレナーシップ教育に従事する。様々な起業志望者、起業家からの相談にアドバイスをするほか、スタートアップ向けのスライド、ブログなどで情報提供を行っている。
本書著者紹介より
といった感じで、起業家支援活動をされている方です。
本書内でも紹介されていますが、起業家支援の時の経験から事業計画などを相手に分かりやすく伝えることが重要ということで、そのためには自分の中の「解像度」を上げることから始めないといけないようです。
馬田氏が伝えている、「解像度を上げる」ということはどういうことか?その具体的な考え方を2つ紹介します。
それでは、読んでいきましょう!
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頭の中の解像度
そもそも解像度が低いってどんなイメージでしょうか?
馬田氏によると、「カメラのピントが合っていなかったり、視力の悪い人が眼鏡なしで辺りをみようとして、世界がぼやけてみえているような状態」と表現されています。
元々解像度とは画像の精細さを表しているので、その画素(ドット)が少なくて、画像がぼやけている感じですね。
なんとなく分かりますね。
馬田氏は起業家支援で優秀な起業家と話すこともあるそうですが、そういった方は「一人の顧客像がはっきりと見えてくるよう」で「明確かつ簡潔で分かりやすい答え」が返ってくるそうです。そして情報が綺麗に構造化されているため理解も容易なんだとか。
確かに上手く詳細に説明できる人は、体系的に理解がしっかりとできている気がします。
馬田氏によると解像度が高い人が持っている視点は次の4つだそうです。
- 深さ
- 広さ
- 構造
- 時間
それでは、解像度を上げるヒントはどういったものでしょうか?
最初に深さを意識する
解像度を上げるには、上記の4つのバランスを取ることが大事だそうですが、馬田氏によると、解像度が低い人の多くは「基本的に深さが足りない」のだそうです。
そこでまずは「深さ」から始めることを勧められています。
最近ではインターネットでかなりの情報を集めることができますが、「現場で何が起こっているか」「改善のために起業が実際にやったことは何なのか」といった一定以に深い情報はなかなかインターネットでは手に入らず希少性が高まっているとも説明されています。
そういったことから、馬田氏は「現場に転がる希少で具体的な、つまり深い情報を先に得て、解像度を上げましょう」と伝えています。
これは私の様な中小企業の管理職でも実感できます。若手社員でも、「なんとなく分かった風に提案」してくる方がいますが、現場にあまり足を運んでいないことが多く、色々と質問をしてみると「そこは見ていませんでした。」「そこは条件から除外していました」といった感じで、意見がフワッとしていることが多いですね。
馬田氏は「思考だけでなく、行動を重視するようにしてみてください。(中略)何をすれば良いか迷ったらまずは「深さ」から取り組みましょう」と強調しています。
「深さ」の重要性についてはなんとなく分かると思いますので、次はさらに意識しないと抜けやすいポイント紹介します。
構造を意識して更に高める
次のポイントは「構造」です。
「構造を意識する」といっても、あまりピンとこないですよね。
馬田氏によると、「深さ」「広さ」の視点から解像度が上がっても「構造」の視点がなければ課題の全体像が把握できず、解決に結びつかないと説明しています。
それでは、「構造」の視点をどうやって高めるのか?
馬田氏は「構造を見極めるには、まず渾然一体となっているものを要素に分け、それぞれの要素を比べ、要素間を適切に関係づけながら重要でないものを省くこと」と説明しています。
なかなかイメージしにくいですが、まずは切り口(どこで、なにを)を工夫することが大事だそうです。例えば、対象としている数値は何に、又はどこで使用されているのか?といった感じですね。
馬田氏は、「思いがけない洞察を得るためには、フレームワークに頼らず、独自性の高い切り口を見つける努力をしましょう」と勧めています。
独自性の高い切り口から、要素(データ等)を比較して新たなアイデアの解像度を高めていくことができるそうです。
個人的には、この「構造」を意識するのはかなり努力しないとできないのではないかと思います。
誰でも、忙しい日常の中では、すぐに目についた関係性に手を伸ばしがちですから。
しかし、思考の解像度を高めるには、すぐに目につく「手頃な」関係性ではなく、色々な切り口から現実を比較して、目的達成に近い「構造」に気づく必要がありますね。
まとめ 最後は行動へ
今回は馬田隆明氏の『解像度を上げる』から、思考の解像度を上げるためのポイントを2つだけ紹介しました。
本書を最初に読んだ時は、巷によくある「なぜなぜ分析」の本なんだな、なんて思いながら読んでいましたが、中盤以降は思考をクリアにする様々な方法が具体的に書いてあるので、とても実用的でした。
今回紹介した内容は、本当に触りの部分だけです。実際の書籍の内容は、思考の解像度を上げるために様々な角度から考察された方法が濃密に書かれていますので、興味を持って頂いた方は手に取って読んでほしい良書です。
比較的若い年代の方に特にオススメです。
思考をクリアにして、ハッキリと伝えていきましょう!
ではでは。
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