40代に突入してから、夜しっかり寝ても疲れがとれなくなりました・・・。
気持ちは30歳くらいのつもりでも、やはり体は正直ですね。
今回は、「なかなか疲れがとれないな」「もっと休みにリフレッシュできないかな」と悩んでいる方に向けた書籍を紹介します。
その名も『あなたを疲れから救う 休養学』です。
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「休養学って何?」ってなりますが、著者の片野秀樹さんが提唱している学問で、世界で唯一の学問だそうです。
まずは、著者のプロフィールから
博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事
東海大学大学院医学研究科、東海大学健康科学部研究員、東海大学医学部研究員、日本体育大学体育学部研究員、特定国立研究開発法人理化学研究所客員研究員を経て、現在は一般財団法人博慈会老人病研究所客員研究員、一般社団法人日本未病総合研究所未病公認講師(休養学)も務める。日本リカバリー協会では、休養に関する社会の不理解解消やリテラシー向上を目指して啓発活動に取り組んでいる。編著書に『休養学基礎:疲労を防ぐ!健康指導に活かす』(共編著、メディカ出版)
本書著者プロフィールより
といった感じで、休養に関する研究と情報発信をされている医師です。
それでは、読んでいきましょう!
そもそも「疲れ」って?
片野さんによると疲労とは、「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退した状態」と日本疲労学会で定義しているそうです。
ちょっと分かりづらいですが、要は頭や体を使った後の全力で活動できない状態を疲れというみたいですね。
そして、疲労は放っておくと「慢性疲労 ⇒ 慢性疲労症候群」となって頭痛・発熱が続く状態になるそうです。
片野さんは「疲労はマスキングできてしまうため、限界まで活動し続けて、最後はバーンアウト(燃え尽き症候群)になり、治療が長引いてしまうと警告しています。
「マスキングできてしまう」とは、コーヒーやエナジードリンクで一時的に元気になって「疲れを忘れている」ような状態ですね。社畜なら必ず経験あると思います。
「たかが疲れ」と考えていると、人生が狂ってしまいそうです。
そんな、実は怖い疲れは、何が元になっているかというと、片野さんは次の5つの「ストレッサー」が原因だと説明されています。
「ストレッサー」はストレスを与えるものという意味です。
- 物理的ストレッサー(暑さ、寒さ、騒音、混雑、振動)
- 化学的ストレッサー(公害、薬物、化学物質)
- 心理的ストレッサー(不安、緊張、怒り、悲観)
- 生物学的ストレッサー(細菌、感染、ダニ)
- 社会的ストレッサー(家族関係、友人関係、人間関係)
それぞれの例をみると、ストレスとなる理由が分かりやすいですね。すべて不快につながりそうです。(人間関係は人によりますが)
ただ、5つのストレッサーは日常生活で完全に避けることはできませんよね?
それでは、どうやってストレスによる疲労に向き合うのがいいのでしょうか?
攻めの休養が大事
片野さんはまず、生活のサイクルを変えることを勧めています。
大体の人は「活動 ⇒ 疲労 ⇒ 休養」のサイクルですが、それを
活動 ⇒ 疲労 ⇒ 休養 ⇒ 活力 ⇒ 活動 ⇒ ・・・
といったサイクルにすることが大事なんだそうです。
「ん?活力!?」と少し違和感を感じてしまいますが、疲労の対義語は「活力」だそうで、「活力」を取り入れることで、「疲労」を相殺するイメージですかね?
活力を生活に取り入れるってどういうことでしょうか?
片野さんは「守りの休養から攻めの休養にシフトしよう!」と提言しています。
攻めの休養とは、「積極的・主体的に休む」ということだそうで、「ダラダラ過ごさずに、自分で考えて決めたリフレッシュ方法を実践することで活力を取り戻す」ということのようです。
その具体的な方法は、
- 休息タイプ(○○時間休憩すると決めて、横になる)
- 運動タイプ(ウォーキング、ヨガ、ストレッチ)
- 栄養タイプ(胃腸に優しい食べ物を食べる、腹8分目にする)
- 親交タイプ(人と雑談する、自然に触れる、ペットとふれ合う)
- 娯楽タイプ(映画・音楽鑑賞、推し活、習い事)
- 造詣・想像タイプ(絵を描く、DIY、瞑想)
- 転換タイプ(部屋の模様替え、旅行、買い物、外食)
の7種類があるそうです。
どれもリフレッシュできそうですが、「主体的にする」というポイントを押さえて、1つだけでなく7つの内のいくつかを組み合わせることで、疲労回復効果が2倍にも3倍にもなるのだそうです。
私は最近、隣町で習い事を始めましたが、これは「転換」と「娯楽」を組み合わせているので、確かにすごく気持ちがリフレッシュされているような気がします。
近くの公園まで歩く(運動と転換の組み合わせ)やジムで人と雑談する(運動と親交の組み合わせ)など、ちょっとした組み合わせでできそうな気がしますね。
眠り方にも気を付けたい!
ここまでは、ストレスで疲労を感じても「活力」を加えて活動サイクルを改善する方法を紹介しましたが、「そうはいっても、ぐっすり眠って体を休めたい!」という人は多いと思います。特に中高年・・。
そこで、片野さんが勧める「休養のための睡眠」を紹介します。
片野さんは自律神経を整えて休養するために、「寝過ぎないこと」をポイントとしてあげています。
人間の体は、朝、交感神経が優位になり、コルチゾールという興奮系のホルモンが分泌されて、夕方から副交感神経に切り替わって、夜、眠りにつくというサイクルとなっているそうです。
なので、休みの日に「寝だめ」をしようとして寝過ぎると、サイクルの乱れが自律神経の乱れにつながり、疲れやすいという負のスパイラルに陥ってしまうと、片野さんは警告しています。
私は若い頃は、本当に寝るのが好きで休日は昼過ぎまで寝ているのが当たり前でした。でも、その習慣のまま中年になった時に、「なんか全然疲れがとれない」と感じ始めて、休日もなるべく規則正しい生活になるように気を付けるようになりました。休日の夜が短いのは少し寂しい気がするものの、体は楽になった気がします。
まとめ ~貪欲に休養したい~
今回は、片野秀樹さんの『あなたを疲れから救う 休養学』から、疲れをためない休養についてのポイントを少し紹介しました。
「攻めの休養」という言葉は個人的にも好きですが、日本人は本当に勤勉で疲れやすいんだと思いますので、もっとこの言葉が広がって欲しいですね。
根っからの社畜には、生活に活力を入れるところが難しいかもしれませんが、比較的簡単な「栄養」や「転換」から取り組むと良い習慣になるかもしれませんね。
疲れを減らして、人生を楽しみましょう!
ではでは。
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